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岩村 公道; 渡辺 博典; 大久保 努; 新谷 文将; 村尾 良夫
Journal of Nuclear Science and Technology, 30(5), p.413 - 424, 1993/05
被引用回数:2 パーセンタイル:29.78(Nuclear Science & Technology)最高圧力15.5MPaの条件下で、軸方向非均一出力分布を有する三角配列7本ロッド集合体による、定常時及び非定常時限界熱流束(CHF)実験を実施した。定常CHF発生は、サブチャンネル解析コードCOBRA-IV-Iにより計算した局所流動条件をKfKのCHF相関式に適用することにより、10%以内の精度で予測できた。しかしながら、種々のメカニスティックCHFモデルと定常CHFデータとの一致は良好ではなかった。流量低下、出力上昇または流量と出力の同時変化条件下での非定常CHFは、準定常CHF予測手法により、定常CHF実験と同程度の精度で予測できた。本手法の予測精度は30%/s以内の流量低下率及び120%/s以内の出力上昇率の範囲内では過渡変化速度には依存しなかった。扁平二重炉心型高転換軽水炉(HCPWR)の軸固着事故及び制御棒クラスタ飛び出し事故を模擬した熱水力条件下では、CHF発生に対して十分大きな余裕が存在することが明らかとなった。
岩村 公道
JAERI-M 86-135, 89 Pages, 1986/09
軽水炉の流量低下事故時における燃料棒のバ-ンアウト現象の特性を調べるため、実験及び解析的研究を実施した。実験は、加熱長さ800mmの一様加熱垂直円管および環状流炉テスト部を用い、実験範囲は、系圧力0.1~3.9MPa、流速減少率0.44~770%/sである。局所流動条件は、分離流モデル及びCOBRA/TRACコ-ドにより計算した。本研究の結果 以下の知見が得られた。流速減少率が増大するほど、バ-ンアウト時の入口質量流量が減少し、系圧力が高いほど過渡効果は小さくなった。これは沸騰境界の移動が入口流量の急激な減少に追随できない為、入口流量が定常バ-ンアウト流量に達してからも蒸気流量は増加を続け、加熱面上の液膜流を保持する事による。また、本実験のみならず他の研究者による実験についても、局所条件バ-ンアウトモデルにより予測したバ-ンアウトに至る時間は、実験結果と良い一致を示した。
田坂 完二; 田中 貢; 伊藤 秀雄; 片多 勝男*; 渡辺 憲次*; C.P.Fineman*; D.R.Bosley*; 斯波 正誼
JAERI-M 9849, 67 Pages, 1981/12
TMI-2号炉事故を契機として軽水炉の安全性研究計画が見宿され、小口径配管破断冷却材喪失事故(SBLOCA)および異常過渡事象に関する研究の重要性が指摘された。これを受けて、日本原子力研究所ではROSA-IV計画を開始し、現在分離効果実験用のTRTF(Two-Phase Test Facility)の建設ならびにシステム効果実験用LSTF(Large Scale Test Facility)の設計を行っている。本報告書はLSTFの設計方針とその主要仕様を紹介したものである。